セクハラが横行? 元ADがテレビ局の異常な実態を暴露

「ネットがあればテレビはいらない」という声が聞こえてくる現代。しかし、2000年代以前ほどではないにせよ、テレビの影響力というのは凄まじいものがある。例えば飲食店だと、紹介された店に長蛇の列ができることもしばしばだ。

そんな華々しいイメージがあるテレビについて、まことしやかにささやかれるのが “枕営業” である。この噂について、元ADに話を聞いたところ、現場の異常な実態が見えてきた。さらには「逆に婚活にオススメ」とまで言い放った! マジかよ!!

・テレビの裏側の異常な事情

今回話を聞いたのは、番組の制作会社に勤めていた35歳の女性・テレ出水テレ子さん(仮名)。長年ADをしていた彼女は、勤めていた当時を振り返って「異常だった」と語る。一体何が異常だったと言うのか。

テレ出水テレ子「まず、会社内の性の乱れ方が半端じゃなかったです。番組を作るために1カ月以上2~3人1チームを組んで行動したりするんですが、そのチーム内で女の子が寝てるうちに体を触られたりするのも日常茶飯事でした。編集室で『何もしないから隣で寝てくれ』って言ってきたディレクターもいましたね。そういうのが断り切れなくて、男女の関係になっちゃう人も多いです」

──初っ端から衝撃的な話なんですが、それって普通にセクハラでは?

テレ出水テレ子「普通に考えたらセクハラなんですが、それが言えない状況なんです。理由は2つあって、1つは番組制作の仕事ってもの凄くハードなんです。例えば、8日連続で徹夜するとか、1カ月お風呂にも入れないとかは普通。もうそうなると、肉体的にも精神的にも極限状態になってくるんです。

そんな中で、四六時中同じ異性が隣にいる。ほら、人間って極限状態になると生存本能で性欲が上がるっていうじゃないですか。それでまあ、魔が差す気持ちはわからなくもないです」

──なるほど。

テレ出水テレ子「もう1つは、テレビ自体が男の世界なので、セクハラと騒ぎ立てるような女は避けられます。そうすると、仕事のチームに入れなかったりとか……。特に私が馴染めなかったのはカラオケですね」

──と言うと?

・狂乱のカラオケ

テレ出水テレ子「会社のカラオケがちょっと特殊で……。カラオケで誰かが歌ってる間、男女でチークダンスを踊るっていう “ノリ” があって、番組のプロデューサーとかカメラマンにベタベタ触られるんですが、もちろんセクハラとは言えません。

最初は、会社って全部こういうものだと思っていて、むしろそのノリに馴染めない自分が嫌で恥ずかしかったんですが、結局最後まで慣れることはありませんでしたね」

──そういういわゆるセクハラ親父的な人ってどれくらいの割合でいるんでしょうか。

テレ出水テレ子「10人いれば2人はいます」

──凄い割合ですね。でも、普通の人もいると聞いてホッとしました。そういう人の見分け方ってあったりしますか。

テレ出水テレ子「うーん……私の経験で言うと、そういう人は全員仕事中でもストーカーチックな感じでしたね。編集中にトイレに行くのも報告してほしいとか、5分コンビニに行くだけで着信が30件以上入っていたりとか。全部自分の思い通りにしようとする人は要注意です」

──なるほど。では逆に、そういう雰囲気を逆手に取って偉い人をゲットする女性はいないんですか?

・悪い面ばかりでもない

テレ出水テレ子「遊んでる人はいますね。あと、かわいいAP(アシスタントプロデューサー)は大体番組プロデューサーと男女の仲になります。ただし、それが出世につながるかと言うとむしろ逆というイメージですね。確かに付き合ってるPの番組には使われたりもするんですが、周りが気を使うので他に関してはあまり使われにくくなります。

しかも、別れたらそのPにも使われなくなるので、総合的に見るとマイナスになることの方が多いです。なので、それでも付き合う人は普通に好きになったんだなって思います」

──それはそれで恋愛の形のような気がしなくもないですね。

テレ出水テレ子「そうですね。まあ、出会いはもの凄く多いし、話した通りそういう雰囲気にもなりやすいので、私もテレビ局の裏方をやっている時はなんだかんだで彼氏がいない時期がなかったです。なので、フッ切れれば逆に婚活に良いかもしれません。実際、私の旦那もテレビ局で出会った人なので」

・タレントの枕営業はあるのか


──そうだったんですか! そういうパターンもあるんですね。ところで、裏方の枕営業的なものは難しいことはわかりましたが、タレントさんの枕営業ってあるんですか?

テレ出水テレ子「ありますよ」

──やってる人ってどうやってわかるんですか?

テレ出水テレ子「手をつないでたりします」

──モロですね……どういう人がやってるんですか?

テレ出水テレ子「うーん……やっぱり無名な人が多いです。事務所が大きいとか親がエライとかバックボーンが強い人は、いろんな締めつけがあったりでなかなかそういうのがやりにくくて、無名な人の方がやりやすいみたいですね。ただそれも普通に好きになっちゃった可能性はありますけどね」

──具体的には?

テレ出水テレ子「それは勘弁してください」

──わかりました。ありがとうございました! セクハラ、男尊女卑、枕営業……嘘みたいな衝撃の話が飛び出しまくった今回のインタビュー。私もこんなことになると思ってなかったが、テレ子さんが嘘をついている雰囲気は一切なかったことを追記しておきたい。

Report:中澤星児
Photo:Rocketnews24.