「おっぱいは左が大きい」説の真相

人間の体は左右対称にできているかというと、必ずしもそうでもない。何かスポーツをやっていれば利き腕の方が太くなりがちだし、筆者の場合、

 

日頃の姿勢の悪さが原因で、整体師から左右の足の長さが違うと指摘されたこともある。 女性の場合、おっぱいの大きさが左右で微妙に異なる

 

人も多い。これは女性自身も実感しているだろうが、男同士が集まってその手の話になると、「女の子のおっぱいは左の方が大きい」という証言を

 

よく耳にする。 一説によると、人間の体は大切な心臓を守るために、左側の胸のほうが右側より筋肉が発達して厚くなる…なんて噂もある。そう

 

いえば男である筆者も、微妙に左の胸板の方が厚い気がするが…。 だが、はたしてこの噂は本当なのか? 新宿ライフクリニックの須田隆興先

 

生に取材した。 「まず、人間の体が大切な臓器を守る構造になっているというのは事実で、実際に心臓は厚い大胸筋の下に位置し、何本もの肋

 

骨や鎧のような胸骨によってガードされています。 しかし、左右の胸を比較した場合、左の方が大きくなるよう先天的にプログラミングされている

 

かというと、これは医学的な根拠のない都市伝説というしかありません」 須田先生自身、左の胸板の方が厚いよう自覚しているというが、なぜこ

 

れほどまでに「左の胸の方が大きい」と感じている人が多いのか。 「ひとつの仮説としては、右利きの人が圧倒的に多いことに原因があるのか

 

もしれません。多くの人は右半身をよく使うため、右側の大胸筋が“引き締まって”おり、結果として左胸の方が“ふっくら”していることから、この

 

ような俗説が生まれたのでは?」 なるほど。たしかに、ベンチプレスを経験したことがある人ならおわかりの通り、大胸筋とは押す動作を司る筋

 

肉で、日常的に使われる部位だ。つまり、左が大きいのではなく右が小さい。頓智のような仮説だが、これはこれで説得力があるかも!?